第15回日本製薬医学会年次大会

大会長あいさつ

日本製薬医学会第15回年次大会の開催にあたって

2024年4月吉日
一般財団法人日本製薬医学会 第15回年次大会長
小森 英寛

平素は日本製薬医学会の活動に格別のご高配を賜り、ありがたく厚く御礼申し上げます。

この度、日本製薬医学会第15回年次大会を、2024年7月26日(金)と27日(土)の2日間、大阪市本町駅徒歩1分のライフサイエンスハブウエストを会場とし、会場開催とオンライン配信とのハイブリッド開催する運びとなりました。

今年の年次大会では、古くより本邦における製薬のエコシステムとして発展してきた大阪道修町での開催にふさわしい「製薬医学イノベーションへのアプローチ」をメインテーマと致しました。日米欧で始まったICHが発足して30年以上がたち、グローバル化の波の克服、かつてのようなドラックラグは解消されつつありますが、手つかずの希少疾患・難治性疾患、薬剤耐性、新たな感染症・現代病の出現、増大化する開発費用と逼迫する財源、医療の高齢化・過疎化・多様化、医療資源の枯渇による医療経済の問題、新たなドラッグロスなど、時代の変化とともに次々と新たな問題も発生してきています。医療・医薬・製薬のデジタル化、AI化などのテクノロジーの進歩、データベースの利活用、新規モダリティの開発など解決法を模索しながら、創薬スタートアップの潮流とともに製薬医学も変化・発展を続けています。今、新たな現代の問題を克服するために、人々の英知を結集して解決法を模索し、試行し、突破する力が求められています。道修町は江戸時代寛永年間から、わが国製薬業の礎となった地です。欧米に負けず、いくつものイノベーションを起こしてきたこの関西の地に集い、この拠点から、そして本大会から新たな着想、独自の発想が生まれることを期待して止みません。

本大会では臨床開発、メディカルアフェアーズ、安全性、教育、IFAPP(国際製薬医学会)連携の各部門セッションにて最先端でご活躍の方々にご登壇いただき、議論を深めていただきます。特別講演として道修町の創業家で生まれ育ち、基礎研究から日米での起業・上市・上場を果たされた上野隆司博士にご来日・リアル登壇いただきます。また、招待講演としてPMDA理事長特任補佐 南 学先生にご登壇いただき、2024年度から始まるPMDA第5期中期計画についてもお話いただけると期待しております。その他、各共催セミナーでも、製薬企業、業界関連企業の方々、アカデミアの方々が集う魅力的なセッションをご用意し、さらに交流を深めていただけるよう懇親会の場も設けております。

本学会員のみならず、広く製薬医学に関係する皆様のご参加をお待ちしております。