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記事紹介:日本で薬剤疫学研究に利用可なデータベース
医薬ジャーナル社(https://www.iyaku-j.com/ )より刊行されている月刊「医薬ジャーナル」8月号は「特集・薬剤疫学の新たな展開」でした。
このたび、医薬ジャーナル社のご好意にて、日本製薬医学会会員の木村先生が寄稿された原稿の一部を抜粋して掲載いたします。
------------------------<掲載誌より抜粋>------------------------
医薬ジャーナル Vol.46 No.8 2010, P85-88
特集 薬剤疫学の新たな展開
4.日本で薬剤疫学研究に利用可なデータベース
木 村 友 美
薬剤の日常診療下での安全性を対象とする薬剤疫学研究において,データベースは欠かせないツールである。本邦でも日常診療に伴い自動的にデータベースに蓄積される医療情報は,IT技術の発展とともに飛躍的に増加しているが,その二次利用はまだ緒に就いたばかりである。本稿では2010年5月現在,筆者が把握している日本人のデータベースを,各データベース保有者の確認および許可を得て,その特徴とともに紹介する。
1.データソースとデータベースの種類
2.レセプトデータベース
3.臨床データベース
欧米に比べるとまだ規模が小さいものの、それぞれに特徴のある各種類のデータベースが出揃ってきた。医療データベースの二次利用は,薬剤疫学のみならず、受動的サーベイランスや臨床疫学,臨床試験の実施可能性調査などさまざまな分野で有用である。日本のデータベースは今後患者数拡大とともに利用価値の更なる拡大が予見される。限界をよく理解した上で真摯に利用方法を学ぶことで,より迅速に,より効率良く,
より質の高い臨床研究が行えるようになり,患者・臨床医・規制当局・アカデミア・企業のいずれもが大きな恩恵を受けることになるだろう。
(抜粋・転載許可済)
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本年10月29-31日、東京にて
[第16回日本薬剤疫学会学術総会(JSPE)と第5回国際薬剤疫学会アジア会議(ACPE)の合同会議]が開催されます。
http://www.acpe-japan.org/japanese/
また、下記のような出版物も刊行されましたので、日本では今後、当局がデータベースを構築し医薬品の安全対策が変わっていくと思われます。ご参考までに購読をお勧めします。
『薬剤疫学の基礎と実践』 https://www.iyaku-j.com/index.php?main_page=product_info&cPath=3&products_id=19987
東京慈恵会医科大学総合医科学研究センター薬物治療学研究室教授 景山 茂 編
東京大学大学院医学系研究科薬剤疫学講座特任教授 久保田潔 編
B5判 336頁
定価 5,460円
● 代表的な薬の副作用事例と薬害を丁寧に解説。初学者の入門書としてはもとより、薬剤疫学の研究手法についても具体的に詳述。
● 各セクションの冒頭に掲載した"Summary"・"学習の目標"で、学ぶべきポイントが明確に。
● 医師、薬剤師、看護師をはじめ、企業安全性部門担当者、行政担当官、医・薬・看護学生にも必携の1冊!
■医薬ジャーナル Medicine and Drug Journalについて
発行形式 月刊 毎月1日発行
編集方針:病院薬剤師、臨床医のための医薬品および医療の学術的情報を提供する。さらに、医薬品をめぐる政治、経済、社会問題にも目を向け、適宜、報道、解説、論評を行う。