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記事紹介:製薬企業における医師の仕事とは?

 日本製薬医学会による監修にて下記のような連載がじほう社の月刊紙「Japan Medicine MONTHLY」にて連載が開始されました。

 製薬医学に生きる医師 All About Pharmaceutical Medicine

 第一回目として2010年8月号にて、日本製薬医学会の西馬先生より「製薬企業における医師の仕事とは?(導入編)」と題して掲載されましたのでご紹介いたします。 今後は、毎月、日本製薬医学会に所属する会員を中心として連載予定です。

 

jpm201008.jpgのサムネール画像 

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西馬信一(日本製薬医学会監修)

 製薬の現場で医師がどのような仕事をしているかご存知ですか?私もこの業界に入るまでは想像も出来なかったのですが、多くの読者の先生方も同様ではないかと思います。今回は製薬医学の仕事のうち、製薬企業の勤務医師についてご紹介します。

■医療現場に精通した専門家としての仕事・・・・・・

 製薬企業の使命は、安全で有効性に優れた医薬品を出来る限り迅速に開発して世に送り出し、また市販後にも正しい使用を推進して、患者さんの健康に貢献することにあります。医薬品開発の大まかな流れは、候補物質の合成・スクリーニングや動物での実験(非臨床試験)→臨床試験(第1相から第3相試験、治験)→承認申請→当局による審査と検討→製造販売承認→薬価収載→発売、となります。医薬品が市販されてからも、安全性の評価や新たなエビデンスの構築が引き続き行われます。製薬企業で働く医師は、医療現場、疾患、医療倫理に精通した専門家として、この使命を果たすためにさまざまな貢献をすることが期待されており、主として、臨床開発、安全性、メディカルアフェアーズの仕事に携わっています。臨床開発では、主に臨床試験から承認申請、その後の当局とのやりとりで主導的な役割を担います。一方、安全性およびメディカルアフェアーズを担当する医師は、主に開発の後期から市販後において副作用などの安全性の評価や新たなエビデンス構築に中心的な役割を担うことになります。

■製薬企業勤務医師の状況・・・・・・・・

 製薬企業に勤務する医師の数は、外資系製薬企業を中心に増加傾向にあります。製薬企業に職を得る医師は医学知識が豊富で、論文やプロトコールの作成、英語でのコミュニケーションなどに強みを発揮する人が多い、また、これらの技術的要素として求められています。加えて、高い順応性が備わっており、多くの場合は企業内で順調に成長する一方で、中には他の進路を選択する医師もいます。また製薬企業における医師のキャリアも多様で、その分野領域の専門家として活躍したり、管理職や部門長としてグループをリードしたりする人もいます。

 以上、簡単に製薬企業で働く医師の仕事の概要をご紹介してみました。これを読んで、製薬医学やそれに携わる仕事に少しでも興味を持っていただけると幸いです。製薬医学に関するご質問は、日本製薬医学会ホームページの「問い合わせ」コーナーで受け付けています。また、製薬医学会における医師のキャリア(企業、規制当局、アカデミアなど)の相談も歓迎します。(転載許可済)

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