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記事紹介:JCPM奨学寄付金から研究助成契約への転換を
11月14日、京都で開催された特定非営利活動法人Japanese Center of Pharmaceutical Medicineが主催した JCPM第2回シンポジウムについて日刊薬業2009年11月17日号に記事が掲載されましたので、ご紹介します。
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JAPhMed・今村理事長 奨学寄付金から研究助成契約への転換を
日本製薬医学会(JAPhMed)の今村恭子理事長は14日、京都市で開かれたJCPMの第2回シンポジウムで講演し、製薬企業から医師らへの経済的支援の在り方を自主臨床試験の課題として取り上げた。利益相反の管理の観点から、これまでの奨学寄付金ではなく、契約書や覚書の締結による経済的支援への転換を製薬企業に求めた。
シンポジウムは「自主臨床試験の現状と課題―実施体制の整備をめぐって―」をテーマに開かれた。今村氏は製薬企業から医薬品を処方する立場の医師らへ提供する寄付金について、「このような関係が成り立つのは医薬品業界ぐらいではないか」と発言。試験に伴うコストへの理解を示す一方で、寄付に際しては利益相反の管理の面から、▽研究目的▽目的達成のための研究計画▽個々の研究に対する費用―などが明確にされるべきと指摘した。
その具体的手法として今村氏は、海外の研究助成契約に言及した。海外では試験ごとに必要な手間やコスト、それに対する支援とその条件を文書化して契約を結ぶのが一般的であると紹介。その上で「今後は日本も寄付金より、研究助成契約という形で利益相反を管理していくのが望ましい」と述べた。
契約書や覚書で確認すべき内容例としては、試験の症例数などに合わせて助成金を拠出する「マイルストーンペイメント」の仕組みや、期限内の有害事象報告義務を挙げた。
ただ支援への姿勢については、「製薬企業の発案による医師主導の自主研究自体が矛盾をはらんでいる」と問題視。医師の発案で研究を企画し、そのために必要な経済的支援を明確に行うのが理想的であるとの認識を示した。
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(掲載許可済)